僕は野球はできません。
でも野球は好きです。
ホームランがスタンドに吸い込まれていくのも好きですし
三振をとってガッツポーズをとる投手を見ると心が奮えます。
守備のファインプレーなんてもう飛び上がらんばかり。
監督の名采配にうなったりすることもしばしば。
私が野球を好きなのはテレビを見ていたからです。
選手の名前を覚えたのも全部テレビからです。
しかし、そうしたテレビ放映と野球の関連が取りざたされていますね。
巨人の試合の放映権をめぐる問題です。
チームにとって放映権は億に関わる収入です。
それが巨人というチームを中心に動いているのが問題のようです。
確かに巨人戦しかテレビは放映しません。
だから巨人ファンが増えるし、それでさらに放映権の金額は高騰する。
悪循環ですね。
しかし、テレビで野球を好きになった人は僕以外にもたくさんいると思います。
確かに一因ではあっても、テレビ放映が今回の問題の根源だとは思えません。
だれかれが自分勝手だとか、選手の年俸がどうだとか様々な要因があるでしょうが
私が思うのは、日本人がスポーツを観戦する余裕がなくなってしまったのでは
ということです。
野球以外のスポーツも普及しました。
夕暮れ時に一家でテレビ観戦という風景も見なくなりました。
携帯電話やインターネット、ビデオにゲームなど
余暇の使い道もとんでもなく多様化しました。
オリンピックやW杯で一丸となることはあっても、日常的に
スポーツが私たちの生活に組み込まれることはなくなったといってよいでしょう。
運動部に入る中高生が減っているということも聞きました。
チームワークとか、根性とか、鍛錬とか、辛勝、惜敗といった単語は
もう古びてしまったのでしょう。
関心が低いにもかかわらず、考えられないほどの金が動く。
今のプロ野球は「張子の虎」になってしまったのかもしれません。